ミニチュア・シュナウザーの飼い方・しつけ方 シュナプー、シュナマル、シュナチワなどミックス犬も! 2024/5/1 更新
ふわふわの眉毛と立派なあごひげで独特の存在感のあるミニチュア·シュナウザー。アニコム損害保険株式会社による最新の『人気犬種ランキング2024』では第7位にランクインする人気の犬種です。
この記事では、ミニチュア·シュナウザーを飼っている方やこれから飼うことを検討している方向けに、体つきの特徴や性格、飼うときのポイントやおすすめグッズをご紹介。また、シュナプーなどミニチュア·シュナウザーから派生したミックス犬についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.ミニチュア·シュナウザーってどんな犬種?
はじめに、ミニチュア·シュナウザーのルーツや体のサイズ、毛色、性格などの特徴をJKC(ジャパンケンネルクラブ)刊行の「全犬種標準書」を参考に紹介します。
ドイツ原産の筋肉質な使役犬
ミニチュア·シュナウザーはドイツ原産の犬種です。ネズミやイタチなどの小動物を捕まえたり、家畜小屋の番をしたりして働く使役犬、スタンダード·シュナウザーを小型化し生まれました。小型化してからはネズミを捕まえるためにも活躍していましたが、愛玩犬としても飼育されるようになりました。
使役犬とは、例えば荷車を引いたり、山で遭難している人を助けたりと、人間のために働く犬のことで、一般にはセントバーナードのように大きく、筋肉質な犬種が多いのですが、ミニチュア·シュナウザーは小型犬ながら、体つきはがっしりとして筋肉質です。
ミニチュア・シュナウザーの平均的なサイズ
JKCの犬種標準では、ミニチュア·シュナウザーの体高、体重は下の表のように記載されています。
- 体高
- オス、メスともに30~35cm
- 体重
- 4~8㎏
体高は四つ足を地面に付けて立った時の地面から背中までの高さのことです。
性格は自己主張の強い頑固者
ミニチュア·シュナウザーは、明るく活発で初心者でも飼いやすい性格の犬です。一方で、一度決めたことは守りたい頑固者な一面もあり、思い通りにいかないと吠えたり怒ったりと自己主張が強い傾向にあります。
ミニチュア・シュナウザーの毛色
ミニチュア·シュナウザーの毛色は、
● ブラック
● ホワイト
といった単一の被毛をもつ犬と、
● ソルト·アンド·ペッパー(灰色&白)
● ブラック·アンド·シルバー(黒&白)
のように、眉毛やあごひげ、足、前胸部の部分が白くなる犬がいます。
眉毛とあごひげがチャームポイント
ミニチュア·シュナウザーは、眉毛とあごひげのように見える被毛がチャームポイント。「シュナウザー」とは、ドイツ語で「あごひげ」を意味する言葉です。その知的な風貌は「仙人」「哲学者」と称されることもあります。
ミニチュア・シュナウザーに多い病気
ミニチュア·シュナウザーは犬種特有の重大な遺伝病もなく、体が強くて育てやすい犬種ですが、比較的よく起きやすい病気を紹介します。
胆石
胆のうから分泌される胆汁が固まり、石ができることがあります。この塊が管に詰まると元気や食欲がなくなったり、嘔吐、下痢などの消化管症状を起こしたりすることがあります。
シュナウザー面皰(めんぽう)症候群
首からしっぽにかけての背中側に、ポツポツとした発疹ができたり、毛が薄くなったりします。毛包に皮脂が詰まってしまうことが原因です。
2.ミニチュア・シュナウザーのしつけのポイント
ミニチュア·シュナウザーは性格がやや強気で主張が強く、頑固な傾向があります。わがままな子に育てないしつけ方を解説します。
主張の強い犬に見られる問題行動
主張の強い犬は、下にあげるような問題行動をすることがあります。
● 自分の気に入らないことがあると鳴き続け、噛むなどの攻撃をする
● 要求が通るまでは動かない、吠え続ける
● わざと粗相をする
● コマンドに従わない
しつけ方法
犬の問題行動の改善のためには、以下のことに気をつけてみましょう。
● 飼い主と犬の間に正しい信頼関係を作る
● 犬の生活は飼い主がコントロールする
● 常に犬優先にしない
それぞれ解説します。
飼い主と犬の間に正しい信頼関係を作る
犬からの要求をすべて聞いてあげると、犬は自分の方が飼い主よりも立場が上であると認識してしまいます。しつけなどで罰を与えるより、まずは犬と飼い主の間に正しい信頼関係を作ることを優先しましょう。
具体的には、
● 優しく接して、たくさんスキンシップを取る
● たくさん犬をほめてあげること
● 叱るときは一言強く言ったあと、しばらく相手にしない
● 体罰はしない
犬の生活は飼い主がコントロールする
食事量や時間、散歩、遊びなど、犬の生活は飼い主がコントロールしましょう。例えば、犬がいつまでも要求するからご飯を追加して与えたり、犬が飽きるまで散歩に出かけたりするのは、自分の方が偉いと犬が認識する原因になります。
常に犬優先にしない
犬に声を掛け続けていたり、犬を膝にのせていたりすると、犬は1匹でいられなくなり分離不安の原因にもなります。飼い主への執着が起きないよう家にいるときでも、ケージやクレートの中で過ごす時間を作るようにして、構いすぎないようにしましょう。
ミニチュア・シュナウザーとの外遊びにおすすめのグッズ
元気いっぱいで運動や遊びが大好きなミニチュア·シュナウザーと、公園や水辺に出かけるときに持っていくと楽しい、おすすめのグッズを紹介します。
TOMMY HILFIGER(トミーヒルフィガー)
スクイーキーロープフリスビー / Dog Squeaky Rope Frisbee
TOMMY HILFIGERの赤、青、白のトリコロールを取り入れた、おしゃれなフリスビーです。
投げたり、引っ張りっこをしたりして遊びましょう。全体が柔らかい素材でできており、犬がケガをする心配もありません。
汚れても手洗い可能なので、清潔にお使いいただけます。
ボールを投げて、ジャンプや走りを促すことで、健康的に遊べます。
柔らかい質感のゴム構造で、お手入れが簡単なので、屋外で何時間も遊ぶのに最適なボールです。
ミニチュア・シュナウザーにおすすめの知育系おもちゃ
知育系おもちゃは、犬の五感や本能を刺激しながら楽しく遊べるおもちゃのことです。お留守番のとき寂しくなってしまう犬の気分転換や、ストレス解消のためにもお使いいただけます。
茎の部分を外すと、中にフードやおやつを仕込むことができます。犬の嗅覚を刺激しながら楽しく遊べるおもちゃです。
4.人気のトリミング3選とおしゃれグッズ
眉毛や口回りなどの毛が伸びすぎると、目に入って傷つけてしまうことも。毛質が硬く、伸びるのも早いので、1か月に1回はサロンでトリミングを受けるのが理想的です。あごひげの部分の毛は食事の後には拭いて清潔にしてあげましょう。
ミニチュア・シュナウザーに人気のトリミング3選
ミニチュア·シュナウザーのカットのポイントは、眉毛とあごひげ。この2つの長さが変わると印象がだいぶ変わります。 ここでは、人気のトリミングを3つ紹介します。
スタンダードカット(シュナカット)
顔周りはスッキリとカットし、眉毛とあごひげの長さをある程度残してきれいに整える定番のカットです。眉毛とあごひげを少し短めに切ると、幼さが加わりかわいらしい印象になります。
トップノット
スタンダードカットと比べると顔周りの長さも残し、全体的に長めに整えます。頭の上の毛をゴムで縛ってあげるのもおしゃれです。
テディベアカット
眉毛やあごひげも含めて全体の長さを揃え、丸い印象に仕上げます。テディベアのようなかわいさがあります。
ミニチュア・シュナウザーにおすすめのおしゃれグッズ
ONE OCTAVE(ワンオクターヴ)チェック柄フリルハーネス|全2色
ハーネスとフリルの付いたウェアが一体化したようなデザインで、ウェアを着ていなくてもおしゃれを楽しめます。
色はブルーとベージュの2種。
リードは別売りでご用意しております。
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)シカロゴハーネス|全2色
アウトドア用品ブランドのCAPTAIN STAGから、耐久性に優れた素材のハーネスが販売されています。
胴や足が出る部分のパイピングには反射材を使用しており、夕方以降のお散歩やアウトドアの場でも安心です。
色は、ブラックとカーキの2種類があります。
HOWLPOT(ハウルポット)ハーネス M-L-XLサイズ/HOWLGO BASIC HARNESS全3色
スタンダートなタイプのハーネスです。素材がとても軽く、犬のサイズや毛量に合わせて調節ができるので、抜けてしまう心配もありません。
持ち運びにも便利です。
同じシリーズのリードも販売されているので、合わせて使うのもおすすめです。
2024春夏 EDWIN( エドウィン)デニムポケットボーダーTシャツ
去年大人気だったEDWINのボーダーTシャツに、今年はデニムポケットが付いて帰ってきました。
色も、オレンジ、グリーンが新たに加わり、ピンク、ネイビーと4色展開です。
多頭飼いの方は色違いで着せるのも楽しいですね。
2024春夏 ANNA SUI(アナ スイ)ジャガードフラワーワンピース
高級感のあるジャガード素材とチュールを使ったおしゃれなワンピースです。
色はピンクとブラックからお選びいただけます。女の子にぜひ着せたいウェアです。
5.ミニチュア・シュナウザー生まれのミックス犬を紹介
ミニチュア·シュナウザーのミックス犬、シュナプー、シュナマル、シュナチワ(チワシュナ)の大きさや性格などの特徴を紹介します。
シュナプー(ミニチュア・シュナウザー×トイプードル)
成犬の目安体重:3~6㎏
ミニチュア·シュナウザーの眉毛とあごひげを残しつつ、トイプードルのふわふわで柔らかい毛と丸い体が合わさった、今注目のミックス犬です。毛色は、ミニチュア·シュナウザーのスタンダードカラー4色に加え、色の種類が豊かなトイプードルの血が入ることでアプリコットやブラウンなどの犬も生まれます。性格は、明るく友好的なことが多いです。
シュナマル(ミニチュア・シュナウザー×マルチーズ)
成犬の目安体重:3~5㎏
マルチーズの丸い目や丸い顔を受け継ぎ、ミニチュア·シュナウザーと比べると全体的に丸く柔らかい印象を持つミックス犬です。毛質は、両親のどちらかを受け継ぎ、硬い毛質と柔らかい毛質の両方があります。毛色はとても豊富で、単色~白に柄が入るものまで様々です。やや警戒心が強く、頑固さや臆病な面もある性格です。
シュナチワ(チワシュナ)(ミニチュア・シュナウザー×チワワ)
成犬の目安体重:3~4.5㎏
両親のどちらに似るかによって、毛の長さや色、毛質、耳の立ち方や垂れ方などにとてもバラエティーのあるミックス犬です。目の上にミニチュア·シュナウザーのような眉毛のような毛があることもあれば、チワワのように麻呂眉(タン·マーキング)が出ることもあります。
6.まとめ
人気の高い犬種、ミニチュア·シュナウザーの基本的な体の情報や、しつけ方、トリミング方法をお伝えしました。ミニチュア·シュナウザーは活発で明るい子が多く、大きな先天性疾患もないため、初心者でもとても飼いやすい犬種です。シュナプー、シュナマルといったミニチュア·シュナウザーのミックス犬にも注目が高まっています。
外に出かけやすい季節になったので、トリミングできれいなったミニチュア·シュナウザーにおしゃれな服を着せて、旅行や散歩に出かけませんか。
しおせ犬猫病院 塩瀬 将之 院長
2000年に日本獣医畜産大学(現:日本獣医生命科学大学)を卒業後20年以上に渡り獣医として活躍中。
2009年5月に神奈川県横浜市に『しおせ犬猫病院』を開院後は、自身も動物を飼っていることから、動物たちを愛する飼い主として、飼い主さんの立場に立ち動物に寄り添った診療をされています。